ビットコインなど24の仮想通貨ハッキング・流出事件と被害額まとめ

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この記事の目次

仮想通貨のハッキング・流出が起きた件数は?

世界中で仮想通貨取引所に対するハッキング事件や流出事件が跡を絶ちません。

中でも、コインチェックの仮想通貨流出による被害額が約600億円、マウントゴックスの仮想通貨流出による被害額が約500億円と被害額2トップが日本で起こっていることは何とも残念です。

ところで、世界でこれまでに起こった仮想通貨のハッキング事件・流出事件はいくつくらいあるのでしょうか。また、それぞれの被害額はいくらくらいなのでしょうか。

過去に起こった大きな仮想通貨事件の名前はいくつか聞いたことがあっても、内容まではよくわかりません。まだ仮想通貨取引が始まって10年未満のこの市場で、ハッキングや流出事件は多くないと信じたいのですが……。

そこで今回は、世界で起こっている仮想通貨のハッキング事件・流出事件と被害額を調べてみました。

なお、ドルベースの被害額や円換算の被害額は、報道によって多少金額が異なる場合があります。

2011年06月|ビットコインハッキング事件(50万ドル|5000万円)

2011年6月13日12時52分、Bitcoinフォーラムに「Allinvain」というユーザーがハッキング被害にあって、約50万ドルのビットコイン(25000BTC)を盗まれたという投稿がありました。

出典|I just got hacked – any help is welcome! (25,000 BTC stolen)

Allinvainは、ビットコインが不明なユーザーのアカウントに転送されたと主張し、窃盗経路の追跡を試みましたが犯人は特定できませんでした。

現在も真偽は不明のままですが、もしAllinvainの主張が本当であれば、この事件が最初の仮想通貨流出事件になります。

参考|Bitcoin: the First $500,000 Theft

2011年06月|Mt.Gox事件その1(875万ドル|7億円)

日本の仮想通貨取引所「Mt.Gox(マウントゴックス)」は2014年以前にもハッキング被害に遭っています。

2011年6月19日、ハッカーは香港のIPアドレス経由でマウントゴックスの会計検査官のコンピュータに侵入し、入手した証明書によるハッキングで大量のビットコインを盗み出しました

さらに、当時「1BTC=32ドル」だったビットコインの価格を1セントに書き換えてしまいました。

書き換えられたBTC価格は数分で元に戻ったものの、事件によってマウントゴックスの被害額は875万ドルにも及び、ビットコイン取り引きに対する信用は低下することになります。

参考|マウントゴックス – Wikipedia

2012年03月|Bitcoinica事件(10万ドル|800万円)

2012年3月1日、アメリカの仮想通貨取引所「Bitcoinica」のサーバーがハッカーによって攻撃され、ウォレットから4300BTCが流出しました。当時のレート「1BTC=4.31ドル」で換算すると、およそ18500ドルになります。

さらに、2012年5月11日、Bitcoinicaは2回目のハッキングを受け18547.66867623BTCが流出したとしています。

出典|[Emergency ANN] Bitcoinica site is taken offline for security investigation

2012年09月|Bitfloor事件(30万ドル|2300万円)

2012年9月4日、仮想通貨取引所の「Bitfloor(ビットフロア)」がハッキング被害を受け、24000BTCが流出しました。当時のレート「1BTC=12.4ドル」で換算すると、被害額はおよそ30万ドルになります。

参考|A history of bitcoin hacks | Technology | The Guardian

2013年11月|Inputs.io事件(450万ドル|4億5000万円)

2013年11月7日、オンラインウォレットサービスの「Inputs.io」がハッキング被害を受け、4100BTCが流出しました。当時のレート「1BTC=1112ドル」で換算すると、被害額はおよそ450万ドルになります。

参考|A history of bitcoin hacks | Technology | The Guardian

2013年11月|BIPS事件(94万ドル|9400万円)

2013年11月、Inputs.ioへのハッキングの数週間後、オンラインウォレットサービスの「BIPS」がハッキング被害を受け、1295BTCが流出しました。当時のレート「1BTC=727ドル」で換算すると、被害額はおよそ94万ドルになります。

参考|A history of bitcoin hacks | Technology | The Guardian

2014年02月|シルクロード2.0事件(270万ドル|2億7500万円)

2014年2月13日、「シルクロード2.0」がハッキングされ、4474.266BTCが流出しました。当時のレートで換算すると270万ドル(約2億7500万円)相当の被害になります。

シルクロード2.0とは、FBIによって閉鎖された薬物などの不正販売をサイト「シルクロード」を模倣してできたサイトのことです。詳しくは以下を参考にしてください。

参考|ダークウェブとは?仮想通貨市場の拡大と闇サイトの深い関係 | FIN-ROUND

ただし、FBIの調査の結果、シルクロード2.0における流出事件は外部のハッカーによる盗難ではなく、シルクロード2.0の元スタッフがビットコインを持ち逃げした可能性があると発表されています。

参考|Somebody Hacked Into Silk Road 2 and Stole All the Bitcoins

2014年02月|Mt.Gox事件その2(4.8億ドル|480億円)

2014年2月24日、「Mt.Gox(マウントゴックス)」は2度目のハッキング被害に遭い、顧客の75万ビットコインと自社保有の10万ビットコイン、合わせて85万ビットコイン、さらに預かり金28億円が流出しました。

当時のレート「1BTC=565ドル」で換算すると、被害額はおよそ4.8億ドルになります。マウントゴックス事件の詳細は以下を参考にしてください。

参考|マウントゴックス事件が与えた影響は?仮想通貨の問題とその後の対策 | FIN-ROUND

2014年03月|Flexcoin事件(60万ドル|6600万円)

2014年3月2日、カナダの仮想通貨取引所「Flexcoin(フレックスコイン)」がハッキング被害に遭い、896BTCが流出しました。被害額は当時のレートでおよそ60万ドルになります。

参考|Bitcoin bank Flexcoin closes after hack attack | Technology | The Guardian

2014年03月|Poloniex事件その1(全ビットコインの12.3%)

2014年03月4日、仮想通貨取引所「Poloniex(ポロニエックス)」がハッキング被害を受け、全ビットコインの12.3%が盗まれたことを認めています。

被害額は明らかになっていませんが、一説では97BTCとされています。その場合「1BTC=452ドル」で換算すると、被害額はおよそ4万4000ドルということになります。

参考|Top 5 Biggest Bitcoin Hacks Ever

2014年03月|Bitcurex事件その1(資金の10-20%)

2014年03月4日、仮想通貨取引所「Bitcurex」がハッキング被害を受け、資金の10-20%が盗まれたことを認めていますが、被害額は明らかになっていません。

参考|Polish Bitcoin Exchange Bitcurex Targeted by Hacking Attack

2014年03月|Canadian Bitcoins事件(10万ドル|1000万円)

2014年03月14日、カナダの仮想通貨取引所「Canadian Bitcoins」がハッキング被害を受け、約10万ドルを失ったことを明らかにしています。当時は「1BTC=450ドル」ほどのため、BTC換算するとおよそ150BTCになります。

参考|Canadian Bitcoins Blames Rogers For Hack That Cost $100,000

2015年01月|Bitstamp事件(500万ドル|5億8000万円)

2015年1月4日、スロベニアの仮想通貨取引所「Bitstamp(ビットスタンプ)」がハッキング被害に遭い、19000BTCが流出しました。被害額は当時のレートでおよそ500万ドルになります。

参考|Bitcoin bank Flexcoin closes after hack attack | Technology | The Guardian

2016年05月|Gatecoin事件(200万ドル|2億円)

2016年5月17日、香港の仮想通貨取引所「Gatecoin(ゲートコイン)」がハッキング被害に遭い、185000ETHおよび250BTCが流出しました。被害額は約200万ドルにのぼります。

参考|Gatecoin Claims $2 Million in Bitcoins and Ethers Lost in Security Breach – CoinDesk

2016年06月|The DAO事件(840万ドル|65億円)

2016年6月17日、イーサリアムブロックチェーン上に成り立つ自律分散型の投資ファンド「The DAO(ザ・ダオ)」がハッキングされ、364万1694ETH(840万ドル相当)が不正送金されました。

参考|Understanding The DAO Attack – CoinDesk

最終的には、イーサリアムのブロックチェーンをハードフォークすることによって、イーサリアムとイーサリアムクラシックに分裂して決着することになります。

2016年08月|Bitfinex事件(6600万ドル|66億円)

2016年8月3日、香港の仮想通貨取引所「Bitfinex(ビットフィネックス)」のサーバーがハッカーによって攻撃され、ウォレットから119756BTCが流出しました。被害額は約6600万ドルにのぼります。

この流出事件によってビットコインの対ドル相場は20%急落しました。

参考|The Bitfinex Bitcoin Hack: What We Know (And Don’t Know) – CoinDesk

2016年10月|Bitcurex事件その2(150万ドル|1億6000万円)

2016年10月13日、ポーランドの仮想通貨取引所「Bitcurex」がハッキング被害を受け、2300BTCが流出しました。被害額は当時のレートでおよそ150万ドルになります。

参考|Bitcurex Forced to Shut Down After $1.5 million Theft – Bitcoin News

2017年07月|Bithumb事件(100万ドル|1億1000万円)

2017年7月5日、韓国の仮想通貨取引所「Bithumb(ビッサム)」がハッキング被害に遭い、31,800人分のユーザーアカウントとビットコインやイーサリアムなどの仮想通貨数十億ウォン分が流出しています。

全貌は明らかではありませんが、被害額は100万ドル以上と言われています。

参考|Fourth largest Bitcoin exchange. Bithumb, hacked for billions of Won » Brave New Coin

2017年07月|CoinDash事件(700万ドル|7億8000万円)

2017年7月18日、イスラエルのスタートアップ企業「CoinDash(コインダッシュ)」がハッキング被害に遭い、販売予定のトークンがイーサリアムに交換されました。その結果、700万ドル相当のイーサリアムが流出しました。

参考|Ethereum: CoinDash ICO Hacked, $7 Million in Ether Stolen | Fortune

2017年07月|Veritaseum事件(840万ドル|9億4000万円)

2017年7月23日、金融プラットフォームの「Veritaseum(ヴェリタシアム)」がハッキングされ、ICOで提供したトークンがイーサリアムに交換されました。その結果、840万ドル相当のイーサリアムが流出しました。

参考|Veritaseum cryptocurrency loses $8.4 million in ICO hack

2017年12月|Nice Hash事件(6400万ドル|72億万円)

2017年12月6日、マイニングサービスの「Nice Hash(ナイスハッシュ)」がハッキング被害に遭い、4736.42BTC(6400万ドル相当の仮想通貨)が流出しています。

出典|Official press release statement by NiceHash : NiceHash

2017年12月|Youbit事件(1500万ドル|18億円)

2017年12月19日、韓国の仮想通貨取引所「Youbit(ユービット)」がハッキング被害に遭い、1500万ドル分の仮想通貨が流出したことを発表しています。

ユービットは同年4月22日にも3816BTC(被害額は約55万ドル)流出しており、複数回のハッキングによって倒産しています。

参考|北朝鮮が韓国仮想通貨取引所のハッキング攻撃に関与か | News | Cointelegraph

大手仮想通貨取引所「Yobit(ヨービット)」とは別の取引所

2018年に入ってもハッキング・流出は続く…

時期 事件名称 被害額(円)
2011年6月 ビットコインハッキング事件 50,000,000
2011年6月 Mt.Gox事件その1 700,000,000
2012年3月 Bitcoinica事件 8,000,000
2012年9月 Bitfloor事件 23,000,000
2013年11月 Inputs.io事件 450,000,000
2013年11月 BIPS事件 94,000,000
2014年2月 シルクロード2.0事件 275,000,000
2014年2月 Mt.Gox事件その2 48,000,000,000
2014年3月 Flexcoin事件 66,000,000
2014年3月 Poloniex事件その1 全ビットコインの12.3%
2014年3月 Bitcurex事件その1 資金の10-20%
2014年3月 Canadian Bitcoins事件 10,000,000
2015年1月 Bitstamp事件 580,000,000
2016年5月 Gatecoin事件 200,000,000
2016年6月 The DAO事件 6,500,000,000
2016年8月 Bitfinex事件 6,600,000,000
2016年10月 Bitcurex事件その2 160,000,000
2017年7月 Bithumb事件 110,000,000
2017年7月 CoinDash事件 780,000,000
2017年7月 Veritaseum事件 940,000,000
2017年12月 Nice Hash事件 7,200,000,000
2017年12月 Youbit事件 1,800,000,000

※被害額は報道により金額の誤差がある場合があります。

このように歴史を追っていくと、2011年から2018年に至るまで取引所を中心に仮想通貨のハッキングや流出事件は毎年続いていることがわかります(今回細かいものや個人の流出は省きました)。

しかもその多くがホットウォレット内の仮想通貨を狙って……。なぜここまで取引所が学習せずに運営をしているのか疑問です。

ついぞ2018年1月26日に起こった、日本の仮想通貨取引所「coincheck(コインチェック)」へのハッキングではネムが5億XEM(約580億円相当)流出しましたし、イタリアの「BitGrail(ビットグレイル)」へのハッキングではナノが1700万XRB(約200億円相当)流出しました。

コインチェック事件とビットグレイル事件を合わせて、これまでに24のハッキング事件・流出事件が起こっています。

おそらく今後も取引所やウォレットサービスへのハッキングはなくなりません。大切な資産は自分で守るものです。必ずウォレットの利用と普段の心構えを忘れないようにしましょう。

参考|仮想通貨取引に必須!ホットウォレットとコールドウォレットの違い | FIN-ROUND

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