ブロックチェーン2.0|ビットコイン2.0を理解する7つのキーワード

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ブロックチェーン2.0(ビットコイン2.0)とは

ブロックチェーン2.0(またはビットコイン2.0、暗号通貨2.0)とは、仮想通貨を支える「ブロックチェーン技術」を仮想通貨以外にも応用し、中央集権化された機関に任せることなく様々な業界の取引・契約の実行・権利の管理・証明などに適用させる新しい動きを言います。

もう少し砕けて言うと、仮想通貨というお金的な価値だけでなく、多様な価値をブロックチェーン上で流通させてしまおうという考え方です。

そんなブロックチェーン2.0を理解するうえで、欠かせない要素が次の7つの考え方です。

  1. スマートコントラクト
  2. スマートプロパティ
  3. DAO
  4. DAC
  5. 独自通貨の発行
  6. 分散型取引所(DEX)
  7. プライベート型/コンソーシアム型ブロックチェーン

要素1.スマートコントラクト

現在のビットコインは一部の店舗やネット上のサービスにおいて、現金や電子マネーのように都度決済に利用することが可能です。

ただ、「音楽を聞いたら100円自動的に決済する」などカード決済のような柔軟な支払い方法は行なえません。これを解決するのがスマートコントラクトです。

スマートコントラクトのメリット

スマートコントラクトは当事者間の契約をプログラムで再現し、ブロックチェーン上で取引の実行や決済による価値移動を自動的・自律的に行います。

そのため取引相手を信用しなくても契約さえ明確であれば、ブロックチェーン上で契約が実行されるため、安心して取引することが可能になります。

スマートコントラクトによって第三者の信用機関が不要になれば、取引コストはこれまでよりも大幅に削減できます。

それだけではなく、「プログラム(契約)が自動的に実行される」「ブロックチェーンそのものの性質として、過去の契約の実行履歴が全て記録・公開されている」という点から、不正に契約の改ざん・詐欺をする余地が無くなります。

スマートコントラクトのデメリット

ただしプログラムという性質上、慣習や心情などに基づく曖昧な内容や解釈を必要とするものはプログラムとしての定義が難しいため、従来の人対人の契約をそのまま代替出来ない可能性があります。

また、仮にスマートコントラクトにバグや脆弱性があった場合、意図しない契約処理が実行され、ブロックチェーンに誤った情報が書き込まれるリスクもあります。

スマートコントラクトを実現するプラットフォーム

スマートコントラクトを構築できるプラットフォームとして、2018年1月時点で最も時価総額が高いものはイーサリアムです。イーサリアム以外にも、ネム(XEM)、ビットシェアーズ(BTS)などがあります。

要素2.スマートプロパティ

スマートプロパティとはスマートコントラクトの一種で、実態のある資産などの所有権をブロックチェーンでコントロールする考え方です。

不動産や債権、映像・音楽作品などの資産情報を含むコインを生成し、ブロックチェーン上で流通させることで、中央政府や取引を仲介する存在が省かれ、期間や手数料を圧縮させることができます。

参考|スマートプロパティの概要とコンテンツ管理への適用|NTTサービスエボリューション研究所
参考|スマートプロパティの実現にむけて | BitAntenna

要素3.DAO|自律分散型組織

DAO(Decentralized Autonomous Organization)とは、仮想通貨(ブロックチェーン)の特徴で利用者、マイナー、開発者などが集まりサービスが成立している非中央集権的な組織のことを指し、日本語では自律分散型組織と表現されます。

DAOでは管理者が存在しないかわりに、契約(ブロックチェーン)が人を管理するため、自律的・自動的に組織が継続されることになります。

DAOはスマートコントラクトの集合、スマートコントラクトが永続的に行われる組織と説明されることもあります。

要素4.DAC|分散型自動化企業

DAC(Decentralized automated corporation/Distributed autonomous company)とはDACの中でも特に企業的な存在を指し、日本語では分散型自動化企業と表現されます。

たとえば企業参加者である株主のために、配当を支払うことなどを自動的にブロックチェーン上で行う営利組織を指します。

参考|分散型自動化企業|DACとは?ブロックチェーン・分散管理の進化

要素5.独自通貨(独自トークン)の発行

仮想通貨のベース技術「ブロックチェーンプラットフォーム」を利用して、誰でも自由に独自通貨(独自トークン)を発行することが可能です。

※発行されるものを“仮想通貨”ではなく“トークン”と記載しているのは、本来の呼び方であるトークンとしています。仮想通貨という言葉は日本の法律で定義されている言葉に過ぎません。

要約すると、日本においては以下全て満たすものが「仮想通貨」と定義付けされます。

  1. 買ったり、借りたり、サービスを受けた時の決済として不特定の者に使えること
  2. 不特定の人に売買できる財産的価値であること
  3. ウォレットなどに電子的方法で記録されているもの
  4. 取引所や販売所を通じて移転することができるもの
  5. 法定通貨(円とかドルとか)建ての資産ではないこと
  6. 上記を満たすもの同士で交換することができる財産的価値

よく仮想通貨と電子マネーの違いが問われますが、最大の違いは上記の1と5です。電子マネーは不特定の人には使えませんし、日本で使う場合は円建て資産になるため、仮想通貨とは異なるということになります。ちなみに、6は仮想通貨同士で交換可能という意味です。

引用|仮想通貨法(改正資金決済法)とは?法律改正で何が変わったか | FIN-ROUND

組織、会社、自治体などのコミュニティ独自のポイントをイメージすればわかりやすいでしょう。コミュニティ経済圏(トークンエコノミー)を今までよりも手軽に作れる世界が来ているということです。

とはいえ、ブロックチェーンを使う以上マイニング報酬(手数料)が必要になるため、トークンの価値をどう作るかという話が最も重要です。そして、残念ながら、現時点では投機目的が最も大きな価値です。

独自トークンを作成できるプラットフォームはいくつも存在しますが、有名なのは以下のブロックチェーンプラットフォームです。とくに「Waves」は数分で簡単にWavesトークンを発行できるようです

  • イーサリアム(Ethereum|ETH)
  • カウンターパーティー(CounterParty|XCP)
  • ビットシェアーズ(BitShares|BTS)
  • ウェーブス(Waves|WAVES)

要素6.分散型取引所(DEX)

仮想通貨は分散型台帳技術によって支えられていますが、実は通貨だけでなく、通貨をやり取りする取引所も運営元・管理者が不要の分散型にできます。

分散型取引所(非中央集権型取引所|Decentralized EXchange|DEX)は、ネットワーク全体で取引所を分散し、自ら秘密鍵・ウォレットを管理し、個人間での仮想通貨のやり取りが可能になります。

分散型取引所(DEX)のメリット

bitFlyerやZaifなどの取引所を介さずに取引をするメリットとして、マウントゴックス事件やコインチェック事件のような、内部不正や取引所を狙ったハッキングリスクを逓減できる点が挙げられるます。

その他にも取引所を介在しないメリットは様々なことが考えられます。

  • 取引所内部の不正や取引所を狙ったハッキングリスクを逓減できる
  • 本人確認が不要ですぐに取引できる
  • 取引所倒の産等による資産凍結が起こらない
  • 取引所による板操作、スプレッド設定など中央集権的な影響を受けない
  • 取引所のシステムダウンの影響を受けない

分散型取引所(DEX)のデメリット

分散型取引所(DEX)には以下のデメリットもあります。

  • カスタマーサービスが無い
  • 補償サービス(保険)が無い※
  • 注文・キャンセルなどにもブロック生成が必要なため、手数料がかかる

※参考|メールアドレス・パスワード等の盗取による不正な日本円出金に伴う補償について 【bitFlyer】

DEXプラットフォーム例

独自トークンを発行できるプラットフォームでビットシェアーズとウェーブスを挙げましたが、この2つはDEXとしても利用できます。

  • Waves platform
  • Counterparty
  • Ether Delta
  • Openledger

要素7.プライベート型/コンソーシアム型ブロックチェーン

ビットコインに用いられる不特定多数のブロックチェーンネットワーク参加者により取引情報を承認するものを「パブリックブロックチェーン」と言い、それに対を成すものを「プライベートブロックチェーン」と言います。

参考|パブリック・プライベート・コンソーシアムチェーンのメリット・デメリット | FIN-ROUND

プライベートブロックチェーンは特定の組織内でのみネットワークが構成されるもので、ネットワーク参加者を限定することにより中央集権的に運用可能です。

中央集権的な運用することにより「仕様変更が可能」「合意形成(ファイナリティ)時間の高速化」というメリットがあります。

尚、プライベートブロックチェーンが単独の組織内のみのものだとすると、複数の特定の組織間でネットワークが構成・管理される「コンソーシアムブロックチェーン」という考え方もあります。

ビットコインなど代表的な仮想通貨では、「誰でも履歴が閲覧可能な分散型取引台帳」である点を公平性がある特長として挙げましたが、実際、送金ログなど個人が特定できる可能性のある情報が閲覧できることには問題があります。

そこで、銀行などの金融機関では、このプライベートブロックチェーンやコンソーシアムブロックチェーンが注目され、実証実験が行われています。

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