HYIPってなに?甘い誘惑に騙されないようご注意を

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世の中には甘い誘惑がたくさんあります。

中でもお金に関する甘い誘惑は、頭でわかっていても時に判断を鈍らせてしまうこともあるでしょう。

今回はHYIPに関してのお話しです。

HYIPとは

まずはHYIPとは何なのかです。

HYIPはHigh Yield Investment Programの頭文字を取ってHYIPです。

ハイプなどと呼ばれたりしますが、正式な読み方は特に決まっていないようです。

意味は「高利回り投資プログラム」といって、高い利回りで高収益を望める投資案件を指します。

一言で投資といっても様々なものが存在しますが、基本的な概念としては「将来価値が上がるであろうと思われるものに資金を投じること」です。

ですが、この世に絶対なんてものは存在しません。

それ故に、価値があがると思って買ったものが、逆に下がってしまうことは当たり前のように起こります。

投資には必ずそういったリスクがついて回るということですね。

さて、どうせ投資を行うのであれば、やはりより多く儲けたいと思うのが人情ってものです。

なのでリスクが高いのは承知の上で、リターンも大きい案件に賭けてみるのも1つの手段です。

HYIPはこうしたリターンが大きい投資案件を企画し、出資者を募って実施するプログラムの総称です。

HYIPの仕組み

こういった高利回りの投資プログラム案件は、まずそれを企画運営する人間、出資する投資家、投資先のビジネスや金融商品で構成されます。

企画運営者が投資家を集めて資金を調達し、その資金を投資先に投資し利益を上げ、出資者に配当するという流れで成立します。

多くの場合はセミナー等で集客し、勧誘が行われます。

ここで注意すべきは、その案件が詐欺かどうか以前に、「払い戻すことを約束してくれるかどうか」が問題になります。

この「払い戻しを約束」あるいは「元本保証」を謳った上で、不特定多数から出資を募った場合、通称「出資法」という法律に違反します。

出資法は正式には「出資の受入れ、預り金及び金利等の取締りに関する法律」といい、不特定多数の人からお金や財産などを預かる場合や、その預かった資産に対しての金利等に関して細かい取り決めを設けています。

ですので、渡した金額は保証(元本保証)されるかのような言い方で資金を集めるのは、この法律に違反することになるので注意が必要です。

そういったことから、HYIPではそもそも預かったお金を返還する仕組みを用意せず、「利益配当を受け取る権利を買う」という仕組みを取っていることが多いです。

そして、実際に運用が始まったら、最初に説明している利回り配当を出資者へ渡します。

例えば、日利5%のHYIPに参加するとします。

100万円を支払って配当権を購入すると、毎日5%(5万円)が入ってくる計算になり、20日後には元が取れることになり、それ以降は全て利益ということになります。

ウハウハですね!

そんな美味しい話があればぜひとも参加したいですよね!

HYIPは詐欺であることが多い

世の中そんな美味しい話があるわけありません。

現実はシビアです。

流石に日利5%っていうのは正気の沙汰ではないので、冷静に判断できると思いますが、日利1%で5万円から可能とか言われると、「そのくらいなら損してもいいか」となってしまうかもしれません。

しかも、よくあるHYIP詐欺の手口である「ポンジ・スキーム」の場合、しばらくは実際に配当が行われたりするため、見極められなかったりするケースもあります。

ではHYIPでよく使われる手口について見ていきましょう。

持ち逃げ

最もストレートな手口ですね。

資金を集めて、そのままドロンです。

流石にそこまで露骨な手に引っかかることは、なかなかないかと思いますが、後述するMLMなどで知り合いから誘われたりした場合に引っかかってしまうことがありますので注意が必要ですね。

ポンジ・スキーム

先ほども出てきたポンジ・スキームとは一体何かと言うと、集めた資金を運用せずに約束の配当を集めた資金から分配し、新たな出資者をさらに募り、また配当を分配の繰り返しを行う仕組みのことです。

この仕組みの厄介なところは、約束の配当が一時的にでも支払われるところにあります。

配当が約束通り支払われている以上は、出資者も手の出しようがないため、詐欺であると気づいたときには時すでに遅しの場合が多いです。

MLM・マルチ商法

MLM(マルチレベルマーケティング)、いわゆるマルチ商法っていうやつですね。

HYIP案件のマルチ商法の場合、マルチ商法的な勧誘方法を使って集客する、というように理解したほうが良いかもしれません。

マルチ商法の特徴としては、知人などを新規で勧誘して投資に参加した際、その一部がインセンティブで勧誘者に支払われるという仕組みが多いです。

セミナーなどで説明を受ける際に、勧誘ボーナスが支払われるシステムの場合は、マルチ商法である可能性が極めて高いです。

マルチ商法あるいはMLMでビジネスを行うこと自体は法的に問題ありません(法規を遵守している範囲では)が、これがねずみ講(無限連鎖講)の場合は犯罪になりますのでご注意ください。

前項のポンジ・スキームをねずみ講で行うケースも多くありますので、合わせて注意が必要です。

そもそも詐欺罪とは

こうした高利回り投資案件は、概ね詐欺であることが多いと言われます。

まあ普通に考えれば、世の中そんな美味い話が都合よくあるわけがありません。

しかし、いざ詐欺かも?と思っても「詐欺罪」がどういうものか理解していないとなかなか判断ができないと思います。

というわけで「詐欺罪」という犯罪について少し見ておきましょう。

詐欺罪の成立する要件

詐欺罪とは、「人から財産などを騙し取る行為によって成立する犯罪」です。

詐欺罪が成立するためには以下の4つの要件を証明する必要があります。

  1. 意図的に人を騙す行為(欺罔)
  2. 騙した結果、相手に事実とは異なる認識を植え付ける(錯誤)
  3. 相手が騙された状態で財産を処分(処分行為)
  4. 財産を受け取る、または第三者に渡る(利益の移転)

2〜4は必然的に起こる流れだと思いますが、厄介なのは1です。

騙すつもりがあったかどうかの立証は極めて難しく、詐欺を企てた首謀者が、騙すつもりはなく結果的に条件通りにならなかった。あるいは、予定していた運用がうまく行かなかったなど、意図的に騙すつもりはなかったと供述されてしまうと、詐欺罪としての立件は難しいそうです。

実際、投資というのは必ずしも利益が出る(成功する)という確証はありません。

そのため、詐欺かどうかの判断も極めて難しいというのが実情です。

HYIPは分が悪いギャンブル

FXなどを経験されている人は「バイナリーオプション」という言葉をご存知だと思います。

バイナリーオプションは、端的に言えば未来を予想するギャンブル性の高い投資形態です。

HYIPも手口や形式、投資対象などは違えど、結果として利益が出るまで運営組織が存続するかに掛けるスタイルという意味ではある種の未来予測と言えます。

さらに言えばポンジ・スキームの可能性の高さや、MLMやネズミ講など紹介報酬主体の場合は破綻する確率の方が圧倒的に高いです。

つまり、HYIPで大きな儲けを出すのはそもそも確率的に極めて低い上に、そもそも詐欺目的の案件も数多く存在するという、下手すれば宝くじを買ったほうが有益なのではとさえ思える分の悪さなわけです。

HYIPの嗜み方

ここまで、HYIPは詐欺が多いから手を出さないほうが良いという方向で紹介してきました。

それ自体は確かにそうなのですが、実際この分野を楽しむ猛者が一定数存在するのもまた事実です。

詐欺前提上等、その他の危険性も含めてすべて承知の上で参加するのは個人の自由です。

そういったスリルも含めて、HYIPの世界に足を踏み入れようとする場合の嗜み方(?)です。

  • すでに運用が始まっている案件の場合は継続日数を確認する
  • 明らかに高すぎる利回りには手を出さない
  • 収入が元本を上回ったら引き際を見極める
  • マルチの場合はあまり欲を出しすぎない
  • 一箇所に多額出資しない
  • 複数に分散投資する

といったところでしょうか。

HYIP案件はとにかくスピード勝負です。

そして、基本的に長期的に続くことはほぼないと思っていいと思います。

ですので、いかに短期的にケリをつけるか、引き際をどう見極めるかです。

HYIPはギャンブルと割り切って、手を出すならばそれなりの予備知識と観察眼を養うことで、スリルも含めて楽しめるのではと思います。

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