レギュラトリーサンドボックスと特区構想とは?世界と日本の動き

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レギュラトリーサンドボックス(Regulatory Sandbox)とは

レギュラトリーサンドボックスとは、革新的な事業アイデアや技術の実証を円滑・迅速に実施できるよう、政府主導で特定の地域において規制の緩和などを行い、官民が共同でモニタリングする取り組みのことです。

技術革新は大きなメリットとともに、想定していなかったデメリットをもたらすこともあります。そのため、

  • ユーザーにとって有用か
  • データの蓄積
  • 法令で規定されるのか、法解釈はどうか
  • どのような影響、影響範囲が予想されるか
  • 新たなルールは必要か

など、実証実験しなければわからないことを「法規制を受けずにまず小さく始める」ことでイノベーションの芽を摘まないようにし、検証を行うことを目的としています。

イノベーションを促進する諸外国の動き

レギュラトリーサンドボックスは日本でも成長戦略に盛り込まれるなど導入の機運が高まっていますが、世界の諸外国でも先進技術を用いたフィンテックを中心に、レギュラトリーサンドボックスを取り入れる動きがあります。

「Regulatory Sandbox」を巡る諸外国の情勢

出典|規制の「サンドボックス」制度について|内閣官房日本経済再生総合事務局|平成29年11月8日[PDF]

レギュラトリーサンドボックス導入発表例

  • イギリス 2016年5月
  • 香港 2016年9月
  • タイ 2016年9月
  • インドネシア 2016年9月
  • マレーシア 2016年10月
  • シンガポール 2016年11月
  • UAE 2016年11月
  • オーストラリア 2016年12月

いくつかピックアップしてみます。

諸外国の動き1.イギリス

2016年5月にFCA(英国金融行為監督機構)が専門部署を新設、大手銀行など50社を超える企業がサポートを受けています。(2017年10月時点)

参考|Regulatory sandbox lessons learned report | FCA

諸外国の動き2.タイ

2016年12月にタイ中央銀行(BOT)がレギュラトリーサンドボックスを導入。国外送金のためのブロックチェーンの利用や、生体認証など4社が承認を受けています。(2017年8月時点)

参考|Thailand: The FinTech wave and regulatory response

諸外国の動き3.シンガポール

シンガポールでは、日本企業も参加しているブロックチェーン技術活用の取り組みが行われています。

小切手の電子化を対象としたブロックチェーン技術活用の実証実験

ブロックチェーン技術を用いて電子小切手の振り出しや譲渡、取り立てを行うシステムを共同で開発し、三菱東京UFJ銀行が当該小切手の発行・決済を行い、日立グループの複数拠点で小切手の受け取りや取り立てを実施します。

シンガポールでは、金融監督当局主導で、FinTechサービスの発展に向けた枠組み(Regulatory Sandbox)のガイドライン策定に関する市中協議文書が公表されています。今回の実証実験は、アジア地域における日立と三菱東京UFJ銀行の協創の取り組みの一つとして、この枠組みを活用し、日立のアジア地域統括会社である日立アジア社と三菱東京UFJ銀行が中心となり開発したシステム上で、ブロックチェーン技術を活用した電子小切手の発行・決済、ならびに実用化に向けた課題抽出を行うものです。

引用|ニュースリリース:2016年8月22日:日立

日本版レギュラトリーサンドボックスの創設に向けて

国家戦略特区として自動運転やドローンに対しての取り組みは先行されていた感はありますが、フィンテック分野でも海外での先行事例も出始めており、日本もレギュラトリーサンドボックス導入に向けて議論がますます盛り上がっていくでしょう。

参考|FinTech ビジョン(FinTech の課題と今後の⽅向性に関する検討会合 報告)|経済産業省[PDF]

参考|「日本版レギュラトリー・サンドボックス」の早期実現に関する要望 2017年12月8日|公益社団法人 経済同友会[PDF]

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